発酵

発酵 fermentation とは有機化合物を嫌気的過程で代謝することをいいます。好気的な反応は腐敗 putrefaction ですね。

この代謝経路では解糖系で得られたピルビン酸を用い、還元型 NAD を酸化します。

  1. アルコール発酵

    ピルビン酸からアルデヒド:
    ピルビン酸デカルボキシラーゼ pyruvate decarboxylase が触媒します。
    アルデヒドからアルコール:
    アルコールデヒドロゲナーゼ(アルコール脱水素酵素)alcohol dehydrogenase が触媒します。還元型 NAD を必要とします。
  2. 乳酸発酵 lactic acid by lactic acid bacteria, Bacillus
  3. formic acid
    (a) mixed acid by Escherichia, Salmonella, Proteus
    炭酸イオン/水素 =1:1
    methyl red test positive
    Vogus-Proskauer test
    (b) butanediol by enterobacter, Serretia, Bacillus
    炭酸イオン/水素 =5:1
  4. プロピオン酸菌 propionate by Propionibacterium
  5. アセトン-ブタノール-エタノール発酵

    ABE 発酵

    クロストリジウム Clostridium (C. Acetobutylicum、C. Beijerinckii、C. Saccharoperbutylacetonicum、C. Saccharobutylicum) を使った発酵です。バイオ燃料の生産方法として注目されています。